個人事業税の試算 | 確定申告が終わったら確認しておきましょう

確定申告は所得税の計算をする。個人事業税や住民税もお忘れなく!

こんにちは。

3月に入り、確定申告もゴールが見えてきたといったところですね。
確定申告書の提出は終えられましたでしょうか?

確定申告書は、税務署に提出するものであり、所得税の計算を行うものです。
確定申告書を提出すれば、それが自動的にお住まいの市町村に流れていき、住民税の決定がなされます。
住民税は地方税ですね。

もうひとつ個人事業主にとって避けられない税金があります。

個人事業税」です。

個人事業税も地方税で、こちらも確定申告が終わり、その年の8月頃に各市町村から連絡が来るかと思います。

事業を始めたばかりの人や今まで個人事業税を納める必要のなかった方は、突然通知書が届くとびっくりされるかもしれません。

事前にある程度の資金繰りを考えておきたいですよね。
そこで、今日は個人事業税の計算方法についてお伝えしたいと思います。
(住民税は次回)

個人住民税の試算についてはこちらを見てみてください。

個人事業税のアウトライン

個人事業税とは

個人の人が営む事業のうち、法律で決められた事業(法定業種)に対してかかる税金です。現在の法定業種は70の業種があり、ほとんどの事業が該当します。

納める対象の人

都道府県内に事務所や事業所を設けて、法定業種の事業を行っている個人。個人事業税は県税事務所や都税事務所に納める税金なので、東京だったら都内に事務所や事業所があれば、都税事務所に納めることになります。

申告の期限・方法

個人で事業を営んでいる方は、毎年3月15日までに前年中の事業の所得を(東京都であれば)都税事務所に申告することになっています。ただし、所得税の確定申告や住民税の申告をした人は個人事業税の申告をする必要はありません。それぞれの申告書の「事業税に関する事項」に必要事項を記入してあれば大丈夫です。
なお、年の途中で事業を廃止した場合は、廃止の日から1か月以内(死亡による廃止の場合は4か月以内)に個人事業税の申告をしなければなりません。

法定業種と税率

下の図を見てください。ほとんどの業種が入ります。また、ほとんどの業種で税率は5%となっています。

個人事業の法定業種

税額の算出

個人事業税=(収入-必要経費-各種控除-事業主控除290万円)×税率

ここで注意したいのは、各種控除が確定申告書と一緒ではないということです。
基礎控除の38万円や青色申告特別控除の65万円(あるいは10万円)が差し引けないということです。

上記の式の各種控除に含まれるのは、以下のものです。

  • 青色申告の場合は、青色専従者への給与の支払額
  • 白色申告の場合は、配偶者だと86万円、その他の方だと50万円が限度
  • 損失の繰越控除(青色申告の3年の損失の繰越控除)
  • 被災事業用資産の損失の繰越控除(白色申告の場合)
  • 譲渡損失の控除と繰越控除(機械や車両の譲渡による損失を繰り越せる)

注意としては、上記の控除を受けるには、原則として所得税、住民税、事業税のいずれかの申告を一定の期限内に毎年行っていることが必要です。要するに毎年、期限内に確定申告を行っていることが必要ということです。

そして、とても大事なのが、事業主控除の290万円です。営業期間が1年未満の場合には、この290万円は月割りで計算します。
この290万円の控除額があるということは、ざっくりというと、所得に青色申告特別控除65万円を足した金額が290万円以下であれば、個人事業税はかからないということになります。

事業を始めたばかりの方だと、個人事業税がかかるのは、もう少し先ということになるかもしれませんね。

納める時期と方法

原則として、8月、11月の年2回です。8月に都税事務所又は県税事務所から送付する納税通知書により、各納期に納めます。

東京都の場合ですが、口座振替、コンビニ、金融機関等のペイジー対応のATMも利用できます。他の道府県もおそらく同様の手続きができるかと思いますので、調べてみてください。

例で見てみましょう

それでは、式などの説明が続きましたので、実際の数字で見てみましょう。

売上 800万円
必要経費 200万円
青色専従者への給与の支払120万円
基礎控除38万円
青色申告特別控除65万円

という人がいたとします。

確定申告書では、
売上800万円-(必要経費200万円+給与支払120万円+基礎控除38万円+青色申告特別控除65万円)=377万円

377万円が所得として計算されます。

個人事業税の計算は、

所得377万円+基礎控除38万円+青色申告特別控除65万円-事業主控除290万円=190万円

190万円×5%=9万5千円(個人事業税)

となります。
そして、この9万5千円を年に2回納付することになります。

事業の規模が大きかったりすると、結構な金額になります。
ぜひ試算してみてくださいね。

ではまた。

坂 有希子会計事務所「業務案内」はこちら

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