個人住民税の試算 | 確定申告が終わったら確認しておきたい②

確定申告が終わったら住民税の試算もしておきましょう

こんにちは。東京都日野市の女性税理士 坂 有希子です。

先日個人事業税の試算についての記事を書きました。

今日はその続きで、個人住民税の試算についての記事を書きたいと思います。

確定申告は、自分で帳簿をつけ、確定申告書を作成し、税務署に納税金額を申告します(申告納税方式)。

一方で、個人事業税や個人住民税は、上記の確定申告の内容が各市町村に送られ、一定の時期に各市町村から税金の金額の通知が届くという賦課課税方式による課税が行われています。税額は確定申告の数値を基に行われます。

よって、夏ごろになって突然、住民税の金額が記載した通知が届いてびっくりしないように、確定申告が終わった段階で概算でいいので試算しておく癖をつけておきましょう。

個人住民税の内容について

個人住民税の概要

個人住民税とは、都道府県や市区町村の住民がその地方団体に納付する税金で、道府県民税(都民税を含む)と市町村民税(特別区民税を含む)を総称した呼び名です。

個人住民税は以下の内容で構成されています。

  • 所得割・・・前年の所得金額に応じて課税
  • 均等割・・・定額で課税
  • 利子割・・・預貯金の利子等に課税
  • 配当割・・・一定の上場株式等の配当等に課税
  • 株式等譲渡所得割・・・源泉徴収特定口座ないの株式等の譲渡益に課税

納税金額の通知および納税時期

納税金額の通知は、大体6月の初旬ごろ届きます。

個人事業主の場合は、納税方法は普通徴収といって、年に4回、自分で納付を行います(口座振替もできます)。
納税の時期は、各市町村で微妙に異なるのですが、私の住んでいる日野市だと、

第1回納付・・・6月末
第2回納付・・・8月末
第3回納付・・・10月末
第4回納付・・・1月末

となっています。ほかの市町村を調べてみても大体こんな感じでした。
この納付時期については、インターネットでも調べられますので、お住まいの市町村のHPに行ってみるといいでしょう。

住民税申告書の提出

住民税申告書は、普通に確定申告書を税務署に提出されている人は必要ありません。税務署から各市町村にその内容が送られるシステムになっています。

住民税が課税されない人もいる

住民税のうち、均等割・所得割ともに非課税のケース

  1. 生活保護を受けている人
  2. 障害者、未成年、寡婦または寡夫で、前年の合計所得金額が125万円以下の人
  3. 前年の所得の金額≦35万円×(1+控除対象配偶者+扶養親族数)+21万円 となる人

また、所得割のみ非課税になるケースもあります。

前年の所得の金額≦35万円×(1+控除対象配偶者+扶養親族数)+32万円

個人住民税の計算

計算式と税率ついて

個人住民税は以下の算式によって計算します。

各所得金額(損益通算後)-損失の繰越控除-所得控除(*1)=課税所得金額
課税所得金額(課税標準)×税率-各税額控除額(*2)

(*1)所得控除については下で解説します。
(*2)税額控除については下で解説します

また、税率及び均等割り額は以下の通りになります。

区分 道府県民税 市町村民税
均等割 1,500円 3,500円
所得割 4% 6%

所得控除について

住民税の所得控除は、所得税の所得控除の額と若干異なります。
正確な数字は、6月初旬ごろに届く住民税額の通知でわかりますが、ここでは大体の試算をしておこうというものなので、所得控除について、あまり気にする必要はないと思います。

ただ、代表的な所得控除の違いをあげておきます。

項目 住民税 所得税
配偶者控除 330,000円 380,000円
基礎控除 330,000円 380,000円
扶養控除 330,000円 380,000円
生命保険控除 最高7万円 最高12万円
地震保険控除 最高2,5万円 最高5万円

税額控除について

税額控除についても少し難しいかもしれません。下に設例を記載しますので、そちらで見ていただいてもいいでしょう。

合計課税所得金額が200万円以下の場合

(a)と(b)のいずれか小さい金額の5%(道府県民税2%、市町村民税3%)を税額控除として差し引きます。

(a) 人的控除額の差の合計額
(b) 合計課税所得金額

ここで人的控除額とは、基礎控除、扶養控除あるいは配偶者控除のような所得控除のことを言います。
そして、(a)の数値は、所得税と住民税の人的控除の差額のことを指します。

合計課税所得金額が200万円超の場合

{人的控除額の差の合計額-(合計課税所得金額-200万円)}×5%

ただし、この金額が2,500円未満の場合は2,500円とします。

設例で考えてみよう

どうですか?ちょっと難しかったですかね?私もこれを書いていて、理解してもらえるか不安になってしまいました。
いちおう、根拠みたいなものを示したかったので難しくなってしまったのですが、設例で理解していただければいいんだと思います。

今、青色申告をしている個人事業主がいたとします。
事業所得が300万円だったとしましょう。
配偶者がいて、青色専従者ではありませんので配偶者控除を使っています。
社会保険料控除は25万円だったとします。

所得金額300万円-所得控除(基礎控除33万円+配偶者控除33万円+社会保険料控除25万円)
=課税所得金額209万円

税額控除の計算
合計課税所得金額が200万円超なので、

{人的控除額の差の合計額(基礎控除5万円+配偶者控除5万円)-(209万円-200万円)}×5%
=(10万円円-9万円)×5%=500円
2,500 円未満なので、2,500円となります。

個人住民税の額(所得割)=209万円×10%-2,500円=206,500円
個人住民税の額(均等割)=3,500円+1,500円=5,000円

個人住民税総合計=211,500円

ちょっと難しいので大体の感じをつかむなら

どうですか?税額控除の部分が少し難しいかもしれないですよね。
正確な数字はいいんだという方は確定申告書の最終的な所得金額の10%くらいと考えておけばいいでしょう。

こういうふうに書くと、身も蓋もないんですが。。。

ではまた。

坂 有希子会計事務所「業務案内」はこちら

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