医療費控除の手続き簡素化|日本経済新聞

平成31年4月17日の日本経済新聞1面

 最近、世の中が目まぐるしく変わっていく気がします。平成も終わりになり、令和になると、さらに加速するのでしょうね。
 先日、日本経済新聞の1面に、医療費控除に関するニュースが掲載されていました。

「医療費控除 手続き簡素化 マイナンバー活用21年分から」という見出しです。

その記事によると、マイナンバーカードを利用した新しいシステムを構築し、いちいち医療費の集計を自分で行わなくても、簡単に確定申告で医療費控除ができるようになるとのことです。今まで、医療費控除を受けようとすると、原則として自分で1年分の医療費の領収証を保管しておき、それらを集計し、合計額が10万円を超えていれば医療費控除の明細を作成し、確定申告を行うという流れでした。これが結構メンドクサイのです。
しかし、いちいち医療費の領収証を保管していなくても、だれでも医療費の1年分の明細を確認することができるようになり、さらに1年分の合計額が10万円を超えていれば、確定申告も自動的に行うことができるようにになるとのことです。

これはとても便利ですね。確定申告の無料相談に来る人の多くが、医療費控除についての相談ですので、私たち相談員の税理士にとっても、納税者の方々にとっても、朗報です(とくに高齢者の方は医療費が多くなる傾向にありますので、集計も本当に手間がかかるのです)。

マイナンバーカード普及がカギ

この制度、2021年分の確定申告から利用できるようになるそうです。つまり、2022年3月15日申告期限の確定申告から活用できるようになるということです。今が2019年ですので、あと3年弱。

この制度は、マイナンバーカードの普及がどれくらい進むかがカギとなりそうです。医療費のデータもマイナンバーを利用して管理し、国税庁の確定申告のシステムもマインナンバーで管理し、その両者をつなぐことで始めて成り立つ制度だからです。

2019年4月時点のマイナンバー交付実績は、全人口の13%程度だそうです。私も作っていません(税理士用の認証カードがあるので、とりあえず必要ないから)。ただ、今後自分自身もマインナンバーカードは作っていかないといけないんでしょうね。

何となくですが、世の中はマイナンバーカードをネガティブに見る傾向があるように思います。管理されるんじゃないか、個人情報が漏れるんじゃないかと。自分も少しはそう思うのですが、そうも言っていられない時代がきそうですね。管理されるのを嫌うか、利便性をとるか。どうなんでしょう。

国税庁は、確定申告を電子で行ってもらうためにあらゆる方策を練っています。スマホで確定申告ができるようにもなっています(ただし、巷の情報によると、まだまだ使えないようですが)。今回報道された医療費控除の手続き簡素化の制度は、電子申告が前提だと思います。国税庁のe-Taxのシステムを開いて、医療費控除のボタンを押すと、自動的に医療費控除の明細が出来上がるという感じになるのかな~と思いますので(これは自分のイメージなので、何の根拠もありません)。パソコンを持っている人は、何の問題ないのですが、スマホのみの場合にどうするのか。前述の通り、スマホで申告もできるのですが、電子申告をする場合、個人認証というものが必要になります。確かに本人かどうかを確認する手続きです。個人認証ができるスマホというのが、今のところ機種が限られているて、日本製のandroid端末に限られているようですので、iphoneの人や私のように海外製の端末を使っている人は今のところスマホで確定申告はできないようです(多分)。このあたりが課題です。

アメとムチ

この報道の前日には、同じく日経新聞に、70歳以上の労働者について厚生年金加入の義務化を検討しているというニュースが載っていました。私としては、こちらのニュースのほうがかなり衝撃的でした。

そして次の日の医療費控除簡素化の報道。

なんだかアメとムチが錯綜しているな~という印象です。便利にはなるけれど、楽にはならないと言った感じでしょうか。

色々な新しいニュースが出てくるので、しっかりとキャッチしていかないといけませんね。

ではまた。

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