ハンドメイド経理講座|確定申告のための在庫棚卸について

確定申告が近づいてきました

こんにちは。

11月も半ば。だんだんと年の終わりが近づいてきて、なんとなく気が急いてしまうこの頃ですね。
ハンドメイド作家さんにとっても忙しい時期なのかもしれません。

年が明けると、確定申告の手続きが始まります。

少しずつ準備されているでしょうか?

こういうものは慌ててやってもいいことはありません。
ある程度の規模で事業をされている方は、何をしなければいけないか、帳簿をどうやってつけるかなどを事前に勉強しておきたいところです。

確定申告の手続き自体は、年が明けてからでいいのですが、年末(または年明けすぐに)やっておかなければならないことがあります。

それは、在庫の棚卸(たなおろし)です。

棚卸ってコトバは、聞いたことがあると思います。

難しく考えることはなくて、単に在庫の数を数えるということです。

今日は、棚卸について書きたいと思います。

期末の棚卸資産

ハンドメイド損益関連図2

上の図は、ハンドメイド作家さんが材料を仕入れてから売上を計上するまでの原価の流れを示した概念図です。

材料を仕入れ、製作を行います。
材料を製作に使用したけれども、決算(12月末)が来て、製造に使用していない材料という棚卸資産が残ります。
製作途中で決算(12月末)を迎えてしまった場合、期末仕掛品という棚卸資産が残ります。
また、製作は決算までに終えたとしても、まだ販売していない在庫が残った場合には、期末製品という棚卸資産が残ります。

このように棚卸資産には、期末材料、期末仕掛品、期末製品という3つの種類があります。

一年の営業を終えた日(あるいは次の年の営業を始める日の初め)に、この在庫の数を数えて一覧表を作成する手続きが、棚卸です。

ハンドメイド作家の場合の棚卸資産の計算

棚卸資産を厳密に計算するというのは、本当に難しいことです。
期末の材料については、材料の仕入単価というものがあるので、さほど難しくはないですが、仕掛品や製品などは、材料以外の原価の計算もしていかなくてはならないので、本来であれば精緻な原価計算が必要となってきます。

しかし、それは個人の作家さんにとっては現実的ではないでしょう。

それではどうするか?

これでいいとは言い切れませんが、現実的な路線としては、せめて仕掛品や製品に含まれる材料分だけでも把握してほしいということです。

どういうことかというと、ハンドメイド作品をひとつ制作するのに、なんの材料をどのくらい使ったかということはわかります。
そうであれば、期末の製品はその使用した材料分で計算するということです。

(他の製造原価については、製造原価としては認識せずに、損益計算書で経費として集計することにします。)

こうしたとしても、個人レベルの製造業ですから、税務署に指摘されることは、まずないかと思います。

棚卸の仕方

12月最後の営業を終えたら、実際に棚卸を行います。
期末の仕掛品はないものとして、期末の材料及び期末製品だけがあるという前提で説明します。

まず数量を数える

材料については、材料の種類ごとに数を数えます。

細かい材料を購入されている方は、大変かもしれませんね。
ロットごとの購入などの場合はロット数で数えてもいいでしょう。

そして、材料種別ごとの数量を棚卸表に書き入れましょう(X材料・・・〇〇個)。

ここで棚卸表という難しそうな名前の表が出てきますが、要するにメモです。
難しく考えずに、何の材料が何個あるという情報をメモします。

同様に期末の製品の数も数えます。

同じように棚卸表にメモをします(A製品・・・〇〇個というように)。

単価を割り当てる

期末材料について

この棚卸で最終的に何をしなければいけないかというと、期末の棚卸資産がいくらあるかという情報を確定することです。ですから、棚卸の手続きが終わった後に、以下の手続きもやっておくとよりいいでしょう。

期末の在庫の数量は上記で把握しました。

棚卸資産の金額を把握するためには、

数量×単価

で計算しますので、今度は何かしらの単価を割り当てなければなりません。

それではどうするか?

税務署に特に届出を出していない方がほとんどでしょうから、最終単価というものを使用します。最終単価とは何か?

Aという材料がありました。年に何度も仕入をしています。仕入単価はその時々で変動しています。

こういう状況があったとしたら、年の一番最後に仕入れた時の単価を使用すればいいということになっています。

これが、いわゆる「最終原価仕入法」という棚卸資産の評価方法です(難しいことは覚えなくていいですが)。

棚卸表に記載されている数量に最終の単価を乗じて、期末材料の金額を計算します。

期末製品について

期末製品の単価を把握するためには、どの材料をどのくらい使用して制作しているという情報が必要です。

これは普段から、きちんと管理しておく必要があります。

手作り品であれば、必ずしも全部の製品が同じ数量を使うというわけではないかもしれませんが、標準的な数量という意味です。

それらがわかったら、それぞれの材料の最終単価を利用して製品在庫の金額を計算します。

Bという製品をつくるのに、C材料を10個、D材料を2個使うということであれば、

B製品の一個あたりの原価=C材料の最終単価×10+D材料の最終単価×2

ということになりますよね。
製品1個あたりの原価を算出したら、期末製品の在庫数にこれを乗じて期末の製品の金額を算出します。

どうでしょうか?

ちょっと長く書き過ぎました。難しい内容だったかと思います。
なかなか文章で伝わりにくい部分です。
お困りのことがあれば、ぜひご相談ください。

ではまた。

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