ハンドメイド経理講座 | ハンドメイドは製造業。在庫の管理をすることが経営管理・経理につながる理由

ハンドメイド作家さんは製造業者になる

こんにちは。

ハンドメイド経理講座として、今日は在庫管理の必要性について考えてみたいと思います。

在庫管理って言われてどういうものを想像しますか?

在庫って具体的にはなんでしょう?

ハンドメイド作家さんは、自分で手作りの雑貨を製作しています(中には家具など大きなものを製作する方もいるかもしれませんね)。
モノを作るには、材料を買ってきて、それを加工します。加工するためには、色々な経費がかかりますよね。そうやって人の手を経て、製品が完成します。そして、完成したものを販売します。

ハンドメイド作家さんは製造業を行っているということになりますね。

製造業の人がやらなければならないこと

サービス業でも卸売業でも小売業でもなく、「製造業」。

製造業の人が経理をする上で、行わなければならないものというと、「製造原価」を集計するということです。

製造原価という言葉は難しいかもしれませんが、要はモノを作るためにいくらかかったかを把握する必要があるのです。

これは、自分の経営管理のためにも当然必要なことですよね。
一つの製品を作るのに一体いくらかかっているかを把握できない人がハンドメイド作家を長く続けていくことは難しいはずです。

また、帳簿をつけ、最終的にその年の所得を税務署に申告する「確定申告」のためにも製造原価の把握は必要になってきます(製造原価を集計できなければ、売上原価が出てきません)。

製造原価の把握は経営管理のためにも、経理のためにも必須となってくるのです。

在庫管理は製造原価にとって必要不可欠

ちょっとここで図を見てみましょう。

ハンドメイド損益関連図2

三つの箱があります。「材料」「仕掛品(製造原価)」「製品(損益」という箱です。

材料について

材料という箱を見ます。
左側の方に、「期首原材料①」「当期材料仕入高②」とありますね。
期首原材料というのは、前期から持っていた材料の在庫の金額のことです。
当期材料仕入高というのは、その年に仕入れた材料の金額です。

右側の方を見ると、「当期払い出し原材料③」「期末原材料②」というのがあります。
当期払い出し原材料というのは、前期からずっと持っていた材料と当期に仕入れた材料のうち、実際に製作に使用した材料を表しています。

その結果、その年の年末(期末)に製作に使用せずに余っている材料が出てきます。それが期末原材料ということになるのです。

当期払い出し原材料③=期首原材料①+当期材料仕入れ高-期末原材料②

仕掛品(製造原価)について

次に、仕掛品(製造原価)の箱を見ます。

ここでまず理解したいのが、仕掛品という概念です。
もしかするとハンドメイド作家さんの場合には、仕掛品が出ない可能性もありますが、一応おさえてください。

仕掛品とは、期末(年末)に製作途中であったものということです。

製作にとりかかったけれど、製品として完成していないものという意味です。

それを理解したうえで、仕掛品(製造原価)の箱を見ると、

「期首仕掛品④」「当期払い出し原材料③」「材料以外の製造にかかった経費⑤」というものが左側に来ています。

期首仕掛品は、今年の初めに製作途中として存在していたものです。
当期払い出し原材料は、今年、製造に使用した原材料のことです(材料の箱からそのままスライドしてきます)。
材料以外の製造にかかった経費というのは、人を雇って製作に従事させた場合にはその人件費、電気代(販売管理費の場合もあるのでケースバイケースです)などになってきます。

この期首仕掛品④と当期払い出し原材料③と材料費以外にかかった経費⑤をすべて足して、期末仕掛品⑥(年末に製造途中になってしまったもの)を差し引いたものが「当期製造原価⑦」となります。

当期製造原価⑦=期首仕掛品④+当期払い出し原材料③+材料以外の経費⑤-期末仕掛品⑥

製品(損益)

上の説明で、製造原価まではたどりつきました。

ここからさらに経理を行う必要があります。

製造したもののうち、今年売った分の原価はいくらかということを算出しなければなりません。

期首製品⑧というのは、前年に製造した製品のうち、売れていないものです(これは一般的に期首の在庫といいますね)。

期首製品⑧に当期製造原価⑦を加えて、そのうち、期末に売れなかった在庫(期末製品⑨)を差し引いたものが「売上原価⑩」となります。

売上原価⑩=期首製品⑧+当期製造原価⑦-期末製品⑨

在庫管理を正確に行わないと製造原価や売上原価が算出できない

上記の図は、一般的な製造業の損益の関連図です。

あまり難しいことはいいので、まずは、この流れをわかっていただければな~と思って書きました。

ここで3つの種類の在庫が出てきますね。

材料、仕掛品、製品の3つです。

ハンドメイドの場合には仕掛品は、あまり出ないかもしれませんが、材料と製品は在庫が出てくるはずです。

材料の仕入れや払い出しも含めて、材料と製品の管理をしっかりと行わなければ、製造原価や売上原価というものが算出されないのをご理解いただけるでしょうか?

ここで言いたかったのは、在庫というと材料と製品のどちらか一方しか考えない方がいるかもしれないけれど、そうではないということです。
材料と製品の両方の在庫管理を正確に行うことが、ハンドメイド作家には求められるのです。

ちょっとしつこく書き過ぎだったかもしれません。

今度また具体的な在庫管理の計算方法について書いてみたいです。

ではまた。

ハンドメイド作家さんの経理を応援しています

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする