不動産物件の大規模修繕 | 収益的支出か資本的支出か

不動産物件をお持ちの方は避けて通れない

こんにちは。東京都日野市の女性税理士 坂 有希子です。

賃貸不動産の物件をお持ちの大家さんが悩むことのひとつに「大規模修繕」があるかと思います。

大規模修繕の代表例としては、不動産を建築して、15年程度で外壁の塗り替えをするということがあります。

お持ちの物件の規模にもよりますが、大きい物件だと1千万円くらいかかる場合もあるかと思われます。

こういう支出を適切な時期に行っておかなければ、物件はどんどん劣化してしまいます。いざ、売却をしようと思ったときにも思うような値段がつかないことになってしまいます。

したがって、大家さんにとっては避けて通れない支出といえるでしょう。

今日は、この支出をどのように会計処理すればよいか考えたいと思います。

収益的支出と資本的支出

支出は、一括して費用処理できるか、それともいったん資産に計上して、減価償却費などの手続きを経て費用化していく方法の2通りあります。

大規模修繕のような「修繕費」は、費用として一括で処理できるもの、できないものに分類することができ、前者を収益的支出、後者を資本的支出といいます(いろいろな細かい判断基準があるのです)。

収益的支出とはどういうものか?

あくまでもざっくりとしたイメージですが、収益的支出とは物件の価値や機能を維持するための支出と考えられます。

一方、資本的支出とは、物件の資産価値を高め、耐用年数を延長させるようなものであると考えられます。

では、外壁の塗り替えのような大規模修繕については、収益的支出なのか、資本的支出なのか?

答えは、収益的支出となります。

大規模修繕は周期的に行われる通常の維持補修の範囲内の支出として考えられています。

したがって、ある程度の大きい物件であれば一千万円近い金額を支出したものが、その支出した年に一気に経費として計上できるわけです。

このような大規模修繕は、ある程度計画的に行う必要がありますね。利益が多くなりそうな年にやっておけば、税金対策にもなるのです。

リーマンショックのあとのように景気が落ち込んだ時期には、大規模修繕はあまり行われていなかったようです。しかし、最近はマンションなどに足場が組んであることも多く、そういう状況を見ても景気は浮上していることが窺われます。

改修工事や耐震補強工事は?

たとえば、事務所として使用していた部屋を居住用に変更するといった改修工事にかかる支出は、どう会計処理すればよいでしょうか?

これは、物件の価値を変更するための支出なので、資本的支出となります。つまり、いったん資産計上し、減価償却の手続きを経て費用化していきます。ただし、一室の改修工事にかかった金額が20万円未満であれば、一括で費用化することができます。

では、耐震補強工事はどうでしょうか?

これは、建物の構造を強化し、耐用年数が延長できるような工事でありますので、資本的支出となります。よって資産計上が求められるのです。

ではまた。

不動産賃貸業の方のご支援もいたします

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