専業主婦の年金の行方

専業主婦の年金についてのニュース

こんにちは。

ちょっと前にネットニュースで見つけた記事。

「働く女性の声を受け「無職の専業主婦」の年金半額案も検討される」(週刊ポスト)
このニュースが出てから、関連記事をよく見かけるようになりました。

「無職の専業主婦」なんていうと、よくわからなくなります。有職の専業主婦と無職の専業主婦がいるのかどうか疑問に思います。ここでは、自分で年金保険料を支払っていない専業主婦という意味で使っているのでしょうね。

ここ数年、年金制度も変わってきて、106万円以上の収入があるパート主婦も勤め先の厚生年金に加入することになっています(従業員が500人以上だったかな?)。ですから、世間的には専業主婦とカテゴライズされる人でも、年金保険料を支払っている場合もあるのでしょうか(パート主婦は専業主婦なのかそうでないかは、私にはよくわかりません)。

今回のニュースは、年金制度上の第3号被保険者になっている主婦の方の年金の話です(夫はサラリーマンで会社で厚生年金に入っていることが前提)。この人たちは、年金制度上、夫の扶養に入っているため、自分で年金保険料を納めることはなく、将来歳を取ったときに、自分の基礎年金分の年金を受け取れることになっています。「払っていないものを受け取れる」。これが世の中的には大きな批判を浴びていて、今後ここにメスが入るのではないかというのが、今回のニュースの内容です。

まだどうなるかはわからないが

世の中の流れは、年金保険料を支払う人の範囲を拡大しています。たとえば、最近のニュースですと、70歳以上でも雇用される場合は、厚生年金の保険料を払い続けなければならないというニュースがありました。また、先にも書きましたが、パート主婦の場合でも、厚生年金に加入しなければならないという制度もあります。現在は、大きな企業にお勤めの場合に限られますが、この制度を中小企業にも拡大していくという動きもみられます。

これらは、年金制度を健全に維持しなければならないからです。この少子高齢化の社会で、今の年金制度を維持するのは、難しくなっているのは、誰の目にも明らかです。そこですべての人が年金保険料を支払うことで、なんとか維持していこうとしているのでしょう。

ですから、以前から批判の強かった第3号被保険者にメスを入れるというのは、当然の流れだと思います。この流れに逆らうのは、もう難しいでしょう。

女同士の戦いと言われるけれど

第3号被保険者の話になると、独身女性と専業主婦の間の戦いだとか、兼業主婦と専業主婦の間の戦いだとか言われることが多いです。

独身の働く女性や仕事をして年金保険料を支払っている主婦からすると、専業主婦はなぜ払いもしない年金を受け取れるのかと不思議に思うのです。自分たちが支払った一部が専業主婦の将来の年金に使われているとすら思ってしまうのです。

確かに普通に考えるとおかしな話ですね。

私自身は、働く主婦でずっと年金保険料を払っています。その立場から言えば、第3号被保険者の方であっても、年金保険料は支払うのがいいのだろうと思います。専業主婦が妬ましいというのではなく、それが当然だと思いますし、それが自分を守るためだとも思うからです。

たとえば、国民年金保険料は20歳になったら支払わなければなりませんが、学生さんは支払うお金がありません。その場合には、免除申請をして支払いを止めることができますし、親に払ってもらうという手もあります(私は親に払ってもらいました)。

どんな立場、どんな生き方をしていても、将来年金を受け取るのであれば、平等に保険料を納める。それが原則なのです。小さなお子さんがいて働けないという事情を考慮するのであれば、免除の制度を作ればいいだけの話です。

よく専業主婦は、家事という無償の労働をしているのだから、それを考慮しなければならないという議論があります。しかし働いている主婦も家事をしていますし、子育てをしています。もっと言えば、働く父親も家事をしたり育児をします。それは個人レベルの話であって、国の制度とはあまり関係のない話です。
また、専業主婦は、子供たちのためにPTAなどの無償の労働をしているから社会の役に立っており、そこを評価しなければならない(よって年金保険料を支払わなくてもいい)、というような記事を見たりもします。しかし、今のPTAは仕事をしていようが、介護をしていようが、一人一回は必ずやらなくてはならないという決まりになっていますし(どんなに忙しくても逃げられません)、むしろ仕事を持っているお母さんのほうが積極的に活動していたりもします。

人はどんなふうに生きるかは自由です。お金に余裕があれば、自分の時間を大切にして働かないという選択肢も取ることは自由です。子供を大事にしたいから、働かずに家にいるという選択肢も自由です。ミクロのレベルではすべて自由です。
ただ、社会保険というマクロレベルの話では、どんな生き方をするかの関わらず平等に保険料を支払う。これが正解です。話はシンプルだと思うのです。
ただ、それぞれの事情はあるはずで、どうしても無理な場合もあると思いますので、制度の中でそれを慮る必要はあるのでしょうね。

私も正社員の職を捨てて、自営業になるための準備としてパートをしていた時期があります。このとき、厚生年金に入れてもらい、給料から保険料を納めていました。この負担はとても重く、きつかったです。でも今から思うと、ちゃんと入っていてよかったと思います。きちんと入って保険料を支払う期間が長ければ将来の自分に返ってくるからです(年金制度が破たんしないという前提ですが)。どうなるかわからない第3号被保険者の制度に期待するべきではないのです。

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