事務的な作業が増えるこの時期
こんにちは。
お給料を支払っている法人・個人事業主の方は、この時期、年末調整について考え始める時期ですね。
必要な書類を集めて、淡々と作業をするだけで、それほど難しいことはないのですが、普段のお仕事にプラスされていく手続きですので、面倒くさいと思っている人はいるかもしれません。
今年は、マイナンバー制度が施行されたということもあって、税理士業界も年末調整やそれに続く手続きのことで持ちきりです。周りの税理士の方を見ると、かなり神経質になっているような方もいますが、まあだんだんと普及していくものだと思っていますので、今年はまだまだ試験飛行のようなものだろうと思っています。
12月のお給料の計算まで終わったところで、年末調整をやり、源泉所得税の正確な計算をして、預りすぎた源泉所得税を従業員に還付する、あるいは、預り不足があった場合には追加で預かるという手続きが年末調整ですね。
さらに1月になると、源泉徴収票の作成、給与支払報告書の作成・提出、給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の作成・提出という作業が待っています。
もしかすると、きちんとできていない法人・個人事業主の方もいるかもしれません。
あとであちこちから問い合わせが来て、慌てて手続きをするなどということがあると、かえってややこしくなってしまいそうなので、一度きちんと配布された手引きを読んで取り組んでみてくださいね。
できるだけ楽に作業したいと思う私
税理士の場合、年末調整や法定調書に特化した税務ソフトを使っています。
年末調整、法定調書、法定調書合計表、給与支払報告書などが、ひとつのデータから作成でき、電子申告もそのまま行えるというソフトです。
ですから、自分たちにとって手続きはそれほど大変ではありませんが、税理士と契約をされていない場合であれば、悩ましいですね。
源泉徴収簿を手書きで書いて、手引きを見ながら計算している人もいるのだという話を耳にすることもありますが、従業員の人数が多ければ、なかなか大変です。
また、税務署から送られてくる法定調書合計表も手書きで書かなければなりませんし、どの法定調書を税務署に提出するのかわからなくなる人もいるでしょう。
でもまあ、多くの方は、何等かの給与計算ソフトを使って年末調整までやっているかと思います。なので、年末調整自体は、手間はかかりますが難しくはないでしょう。
しかし、源泉徴収票以外の支払調書を作成したり、法定調書合計表を作成したりする場合には、給与計算ソフトでは出来ない場合があります。
(給与計算freeeで試してみると、法定調書合計表は作成できます。ただし、現時点では、法定調書合計表に記載すべき数字が画面上表示されて、それを自分で税務署から送られてきた用紙に記入する必要があります。)
法定調書の作成に関して、できるだけ楽に作業をしたいと思う人は、e-taxソフト(WEB版)を使ってみるといいかもしれません。
e-taxソフト(web版)
国税庁の用意したe-taxのシステムは、e-taxのソフトを自分のPC上にダウンロードしたもので行うものと、e-taxソフト(web版)の2種類があります。
法定調書の作成は、e-taxソフト(web版)でできる手続きのひとつです。
これの内容を見てみましたが、結構使いやすいのではないでしょうか?
(慣れも必要かもしれませんが)
e-taxソフト(web版)にアクセスし、事前の環境設定を行った上で(指示してくれますので大丈夫)、ご自分のe-taxの利用者識別番号を入力します(これは事前に入手が必要です。一度入手しておけばずっと使えますので入手しておいたほうがいいですよ)。
そして、「申告・申請・納税」というところを選択し、さらに「法定調書を提出する」という箇所の「給与所得の源泉徴収票等の法定調書(及び同合計表)の提出(提出枚数100枚以内)」というところを選択します(100枚を超える人は、100枚超の箇所を選択)。
それを開くと、提出先税務署、提出区分、年分等の入力などの画面が出てきます。
適宜選択し、先に進みます。
「給与所得の源泉徴収票や報酬」、「料金、契約金及び賞金の支払い調書」など自分が作成しなければならない支払調書をここで作成します。
不備がある場合は、ソフトが教えてくれますので、難しくはありません。
全部終われば、法定調書合計表も作成してくれます。
この源泉徴収票は税務署に提出する必要があるのかどうかという判断を自分でする必要もなくなりますので、漏れもなく非常に楽です。
電子署名を付与したのち、そのまま電子申告をすることができます。
(電子署名は、利用者本人による申告であることを証明する電子上の署名のことで、事前に登録が必要です。これは最初ちょっと大変なのですが、一度やっておくと便利です)
私がもし何も税務ソフトを持っていなければ、このe-taxソフト(web版)を利用して、法定調書の作成・提出をすると思います。
最初の年は、ちょっと面倒な手続きもありますが、お金をかけずにやりたいのであればおすすめです。
もちろん、ちょっとお金を払って最寄の税理士にお願いするというのも一手ではありますが。。。
源泉所得税の納付についても、e-taxソフトを使って行うことができます。ご参考までに。
ではまた。