過去の確定申告で減価償却費を入れていなかった場合どうするか?

確定申告の準備を少しずつ始めたい

こんにちは。

11月も半分が過ぎて、だんだん冬の足音が近づいてきましたね。
個人事業主で確定申告が必要な方は、少しずつご自分の帳簿付けを進めておきましょう。

ところで、普段帳簿をつけているときは発生しない仕訳を12月末の決算で行うことがあります。
(決算整理仕訳といいます)。

この一つの例として、減価償却費の計上があります。

知っている方は当たり前に思うのですが、もしかすると知らない方もいるかもしれませんね。

何かしらの資産を使って事業をしている人は、その資産の取得原価を経費とすることができます。
ただし、それは購入した年に一括して経費とするのではなく、ある一定の規則に基づいて数年にわたって経費化していきます。
この経費化の手続きのことを減価償却といいます(少額の資産であれば一括して経費化できる場合もあります)。

たとえば、事業のために昨年車を購入したとしましょう。昨年の1月に購入したと仮定します。
購入価額は300万円でした(新車で購入)。

新車を購入した場合は計算上、6年かけて減価償却をしていきます(この6年のことを耐用年数といいます)。
何も届出を出していない場合は、定額法(毎年同じ額を計上する方法)を使って減価償却をします。

式で表すとこんな感じです。

300万円×1/6=50万円

つまり一年間に経費として計上できる金額は50万円となります。

この50万円を決算で経費として計上するのです。

複式簿記の仕訳として記載すると、

(借)減価償却費 50万円 (貸)車両 50万円

となります。

昨年の確定申告で減価償却の計上を忘れていた場合は?

もし仮に、この減価償却費の計上を昨年忘れていたとしたらどうすればいいんでしょう?

今年の決算で50万円+50万円=100万円の減価償却費を計上する?

今年資産の購入をしたことにして、今年から6年間毎年50万円の減価償却費を計上する?

このどちらもダメなのです。

所得税法において、減価償却は「強制償却」ということになっており、その開始の時期をずらしたり、金額を操作することは許されません。

資産購入の年から規則的な償却を行う必要があります(資産の購入が期中であれば、減価償却費は月割りします)。

もし、昨年の確定申告をするときに減価償却費の計上を忘れてしまっていたら、そのままだと、昨年はすでに50万円の償却が行われたこととして、帳簿をつけていかなくてはいけません。

どういうことかというと、今年の期首の車両の帳簿価額は250万円(300万円-50万円)として、今年の減価償却費は50万円として計上します(期末の車両価額は250万円-50万円=200万円となります)。

そして、残りの償却期間はあと4年となります(今年は含めず)。
つまり、昨年計上できるはずだった減価償却費50万円は永遠に計上できないことになるのです。

おわかりになってもらえると思うのですが、昨年50万円分だけ経費を計上しそこなったということは、節約できるはずだった税金を余分に納めてしまったということです(税率10%であれば、5万円だけ税金を余分に納めたということです)。

ではどうすればいいのか?

この場合は、更正の請求というものを行います。
それほど難しい手続きではありません。税務署に対して、昨年の確定申告が間違っていたから、こういう風に直したいのでお願いしますという書面を提出する手続きです(詳しくは国税庁のHPなどを見てみてくださいね)。

私が書いた更正の請求についての記事はこちらです

その手続きをすると、税務署から納めすぎた税金が還付されることとなります。

もし去年、減価償却費の計上を忘れてしまった方は、トライしてみてください。

ではまた。

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