確定申告|給与所得者が副業を行っている場合に注意したいこと

損益通算を利用した脱税で逮捕されたコンサルタントの話

こんにちは。
東京都日野市の女性税理士 坂 有希子です。

午前中、記帳指導のため、とある個人事業主さんのお宅へ行ってきました。
今年開業されたばかりの女性の方で、同じ歳の子供がいるせいか、大変楽しくお付き合いさせていただいています。
複式簿記などの知識をお持ちでないため、帳簿付けは苦労されるようですが、
やりがいのあるお仕事をなさっている方なので、こちらとしても教えがいがあります。
やはりこういう個人事業主の方を応援する仕事というのは、楽しいものですね。

記帳指導の内容も年末に近づいてきたせいか、指導内容も、確定申告の話に移ってきました。
個人事業主にとっては頭の痛い時期といったところでしょうか?

給与所得者が副業を行う場合に注意しておきたい話があるので、今日はこれについて書きます。

2013年のはじめごろ、あるコンサルタントが逮捕されるという事件がありました。

このコンサルタントは税金の計算方法を利用した脱税を指南しました。

所得税法の中で、所得は事業所得、給与所得、利子所得、配当所得などといったいくつかの所得に分かれています。
そして、その所得の中で、損益を通算(赤字と黒字をならす)ことができるものがあります。
例えば、給与所得と事業所得は損益通算できます。
給与所得とは、皆さんご存知のとおり、お勤めして得た結果としての所得です。
事業所得とは、何らかの事業を継続反復的に行った結果としての所得です。

事業所得が赤字(売上から経費を差し引いた結果がマイナス)である場合、その赤字部分は
給与所得によって埋めることができます(その分給与所得は減ることになる)。

逮捕されたコンサルタントは、上記の損益通算の計算を利用した脱税方法を指南しました。

給与所得があるサラリーマンに副業をやらせていることにして(この副業は架空)、
副業のほうで経費を計上して、事業所得を赤字にします。
そして損益通算をし、給与所得から事業所得の赤字の分を差し引いて、確定申告をします。
そうすると、給与所得に対する税金は源泉徴収ですでに納められていますので、
確定申告では、事業所得の赤字部分に税率を乗じた金額分の還付請求ができることになります。

サラリーマンの副業には注意が必要?

副業を行っているサラリーマンで、損益通算をして税金の還付を受けるということをやっている人は
多いのではないかと思います。

上記の逮捕されたコンサルタントの事例では、副業に実体はなく、架空のものだったようです。
なので、事業を行う明確な意思や外観があって、反復継続的に行っているという実態があれば、
税務署から指摘されることはないと、私自身は考えています。

軽い気持ちで、とりあえず開業届を出して、事業を行っているという体をなしている
というだけの人は注意したほうがいいと思います。
お近くにいる税理士さんにご相談したほうがいいかもしれません。

軽い気持ちでやったとしても脱税は犯罪になります。

開業したてでお勤めも続けている人に

現在の経済情勢から考えて、会社勤めを続けながら事業を始めるといった方は多いはずです。

上記のコンサルタントの逮捕の話があって、脅すようなことを書いてしまいましたが
きちんと事業を行っているのであれば、最初の頃は赤字でも仕方ないことですし、必要以上に
恐れる必要はないです。

ただ、やはりどこかの時点で赤字が解消できるような見込というか、計画のようなものは
持っていたほうがいいでしょうね。

ではまた。

確定申告をサポートいたします。

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