特に興味なく見たけれど・・・
こんにちは。
昨日は、子供の小学校の運動会でした。
朝からお弁当作りで忙しく、久しぶりの晴天でしたので、暑い中の観戦でした。
熱中症になりそうになるほど汗をかき、クタクタで帰ってきました。
運動会ってこんなに大変だなんて知りませんでした(笑)。
小学生の子供は、帰ってきてもケロッとしており、元気です。
うちの子供はなぜかNHKスペシャルが大好きです。
先日も自動運転車の特集を嬉々として見ていました。
運動会で疲れて眠い中、「NHKスペシャル見たい~!」と言われたので、渋々一緒に見ることに。
「神の領域を走る~パタゴニア極限レース141km~」という番組でした。
何も期待していなかったのですが、本当に見てよかったです。
こんなに素晴らしいとは!
パタゴニアの美しくも厳しい大自然を駆け抜ける
この番組は、トレイルランニングの中でも”世界一過酷なレース”と称される南米パタゴニアの大会を特集したものでした。
不眠不休で141kmを自らの足で走り切ります。
その行程は、原生林あり、山のエリアあり、草原エリアありとバラエティに富んだものです。
今回のレースに、日本人ランナーの鏑木(かぶらぎ)毅さんという方がいて、その方に密着していました。
鏑木さんは現在47歳で、若い頃からトレイルランニングで数々の成果を上げていらっしゃる方です。
けれど、2年前の大会で不整脈などの不調によりリタイアしてしまい、今回のパタゴニアの大会で結果を出せなければ、競技人生にピリオドを打つことを決意して出場しています。
パタゴニアというと、アウトドアブランドのイメージしかありませんでしたが、ものすごく自然の美しいところです(南米大陸の先端、南極に近いところなので、実際に行くのは相当難しそうです)。
レース環境は厳しく、山岳地帯では-19度の吹雪の中を駆け抜けていかなくてはなりません。凍った大地を踏みしめて、決して止まることは許されないのです(止まってしまうと低体温症になってしまうから)。
レースは人生そのもの
「行けども行けどもまっすぐな一本道(終わりは見えない)」
「もうだめだ、まだいける」
選手たちの言葉です。
こういうナレーションが入ると、うちの子供はいちいち「お母さん、これってどういうこと?」と聞いてきます。
子供にはまだ意味がわかりません。
子供にはつらいことなんて、まだないから。
けれど、できるだけ意味がわかるように説明しながら一緒に見続けます。
「自分との闘いなんだよ。もうだめだって思うけれど、もう一人の自分がまだいけるって言うの。そうやって何度も何度も繰り返しながら、頑張って進むんだよ。」
最後の数十キロは、まさに「神の領域」です。人間の脳が限界を感じ「止まれ!」という指令を出しているにも関わらず、それに逆らって進み続ける。意識は朦朧としてしまい、夜なのか昼なのかということすら、わからなくなりながら走る。普通では見えないものが見えてくるような感覚があるらしいです。
「なんでこんなつらいことをやるんだろう」
そう思ってしまいますが、限界を超えることでしか得られない「何か」というものもあるのでしょうね。
ゴールする姿を見ると、思わず涙ぐんでしまいます。
レースを走ることは、人生を駆け抜けることと似ていると思うのです。
人生は挑戦の連続。ぬるま湯ばかりに浸かってしまってはいけないのだと、気づかされるような番組でした。