不動産屋さんは教えてくれないので気をつけよう|空家特例の申告をお忘れなく

不動産屋さんは教えてくれない

こんにちは。

親戚に相続が発生しました。おばあちゃんが亡くなって、残された子供たち(もう大人ですが)が財産を受け継ぎました。

おばあちゃんが生前に住んでいた自宅は遠方にあり、子供たちはそれぞれに家を持っていますので、おばあちゃんが住んでいたところに住むことはありません。

つまり、空家になってしまいまいした。

空家をそのまま放置していても仕方がないので、古い家を取り壊し、更地にしたうえで不動産業者に売却しました。

それが平成28年4月のことです。

古くから持っている不動産を売却すると、譲渡所得が発生します(不動産の取得費は売却価額の5%で計算されるからです)。

譲渡所得が発生するということは、確定申告をする必要が出てきます。そして、けっこうな金額を納税する必要があるのです。

しかし、このようなケースの場合、平成28年の税制改正で新たに創設された特例である「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例(以下、空家特例)」というものを使える可能性があります。

不動産業者に不動産を売却する際に、こういう制度がありますよ~と教えてもらえればいいのですが、不動産業者さんは税金については詳しくありません。

「譲渡所得が発生して、申告義務がありますよ。」くらいにしか教えてもらえません。

新しく創設された特例を適用して申告すれば、譲渡所得にかかってくる所得税をゼロにできる可能性があります。
知らずに普通の申告をすれば、譲渡所得に15.315%の所得税と5%の地方税がかかります。

たいていの場合、相続人となるのは高齢の方です(長寿社会ですので)。

そうすると、税金の制度に詳しいわけではありませんし、なかなか自分で調べることはできません。事業をやっているような方でなければ、普段から税理士と接する機会はないでしょうから、このような制度を知ることは難しいかもしれませんね。

空家特例が適用される要件

事例については、上を見てもらうとして、空家特例が適用される要件について簡単に記載しておきます。もし該当される方がいましたら、税務署や税理士に相談してみてくださいね。

対象者

相続または遺贈により被相続人居住家屋及び被相続人居住家屋の敷地等を取得したものであること。

相続で亡くなった方の住んでいた家屋や敷地を取得したということ。

譲渡資産

被相続人居住用家屋または被相続人居住用家屋の敷地等(相続開始の時から譲渡の時まで事業用、貸付けの用又は居住の用に供されていないこと、また、家屋は区分所有建物ではなく、昭和56年5月31日以前に建築されたものであり、相続開始の直前において被相続人以外に居住していた者がいない家屋であること)

相続した建物はマンションではなく一軒家であること。建物は昭和56年5月31日以前に建築されたものであること。相続してから売却するまでに、空家になっていたこと(誰かに貸したり、事業用として使っていなかったということ)。

譲渡要件

相続開始があった日から3年目の年の12月31日までに次の譲渡をしていること

①被相続人居住用家屋を耐震リフォームし、その被相続人居住用家屋及びその敷地等を譲渡した場合。

②被相続人居住用家屋の取り壊し等後に被相続人居住用家屋の敷地等を譲渡した場合

①家屋と敷地を売却する場合には、耐震リフォームをする必要がある(家屋と土地の売却)。
②家屋を取り壊して敷地のみを譲渡する場合でもよい(土地のみの売却)。
いずれも相続開始があった日から3年目の12月31日までの譲渡でなければならない。

譲渡価格制限

譲渡価額が1億円を超えないこと

適用期間

平成28年4月1日から平成31年12月31日までの間の譲渡
(期間限定の特例なので注意する必要があります)

空家特例を使った申告をするためには

条件は満たしているので、空家特例を使って申告しようとする場合には、まず確定申告書に「措置法35条」と記載しなければなりません。

また、以下の書類を添付する必要があります。

譲渡所得の内訳書

税務署に置いてありますし、おそらくe-taxでもいけると思います。

譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)[土地・建物用]

というもののうち、5面というものを記載しなければなりません(1~3面も書きますが)。

登記事項証明書

被相続人居住用家屋及び被相続人居住用家屋の敷地等の登記事項証明書(登記簿)が必要です。
譲渡資産を相続等により取得したこと、その家屋が昭和56年5月31日以前に建築されたものであること、その家屋が区分所有建物でないことを明らかにするために必要です。

被相続人居住家屋等確認書

被相続人が亡くなってから、空家になっていることを証明してくれる書類です。

被相続人居住用家屋の所在の市町村で交付を受けます。
これは、各市町村のHPに行くと、申請書などがありますので、そちらを見てください。

私も申請しようとしているのですが、これがなかなか大変そうで、申請のためにいくつか書類を揃える必要があります。実際に交付されるまでに時間がかかりそうなので、早めに対処しておきたいです。

売買契約書の写し

譲渡した被相続人居住家屋の売買契約書の写しその他の書類で、譲渡に係る対価が1億円以下であることを明らかにする書類

耐震基準適合証明書または建設住宅性能評価書の写し

家屋の譲渡をする場合には、このような書類も必要です(家屋を取り壊して、敷地のみ譲渡する場合には必要ないです)。

それなりに労力がかかる

揃える書類も多く、なかなか大変そうな印象です。

この特例は、納税額がゼロになる可能性はありますが、とにかく申告をしないと適用されないものです。
申告というとよくわからないという方もいるかと思いますが、チャレンジしてみださい。

ではまた。

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