NPO法人の会計処理 | 消耗品とするか資産とするかの判断基準

NPO法人の会計基準には多くのことは書いていない

こんにちは。東京都日野市の女性税理士 坂 有希子です。

今日はNPO法人の会計の中で迷いやすい支出についてお話ししたいと思います。

NPO法人も普通の法人と同じように、いろいろな経費がかかります。法人の資金をつかって様々な必要なものを買い揃え、活動をしています。

日々の少額な出費については、とくに迷わずに会計処理できるかと思うのですが、たまに大き目の資産を購入した場合には、これを消耗品費とするか、資産として計上し減価償却を行うか、迷うところですよね。

NPO法人はNPO法人の会計基準に従って会計処理を行うのですが、この点についてはNPO法人の会計基準には明確な規定はありません。

ではどうするか?

基本的には、法人内の自治に任されていると考えるものであると思われます。
したがって、NPO法人内の理事会などで、内部規定の整備を行う際に、資産計上の基準についても決めておくべきでしょう。

このとき、あまりにも世間一般とかけ離れた内部規定を作っておくのは現実的ではありません。一般に公正妥当と認められる会計基準、会計慣行、法律などに合わせた形で内部規定を作成するべきでしょう。

 内部規定といっても常識からかけ離れてはいけない

では、どうすれば世の中に認めてもらえる内部規定となるか。

NPO法人が、もし法人税の申告書を提出する必要のある事業を行っている場合であれば、税法の規定に合わせるのがよいでしょう。
つまり、10万円未満の支出であれば消耗品費、10万円以上の支出であれば資産計上を行うというふうに規定しておくのです。そして、適切な減価償却手続きを行うことが求められます。

一方、NPP法人が法人税の申告書を提出する必要のない事業しか行っていないような場合には、ある程度弾力的な内部規定の作成が可能となるかと思われます。
ただ、一般の法人の処理とあまりにかけ離れてしまう内部規定だと、決算書を開示することに意味がなくなってしまいます(決算書は世間一般から認められたルールにしたがって作られているという前提があるので、社会から公表が求められるのです)。

常識的な範囲にすべきでしょう。

したがって、あくまでも私見となりますが、30万円未満は消耗品費とするなどという規定であるならば許容範囲ではないでしょうか。

NPO法人で10万円以上の資産を購入するといったことは、おそらくレアケースであり、年に何度もあることではないでしょう。最近ではパソコンも10万円未満のものが多くなっていますし、クーラーなどの電気製品であっても10万円を超えるものは多くはないでしょう。

いずれにしても、NPO法人は通常の法人とは少し違う立ち位置にありますので、必ずしもガチガチに法律や会計基準に縛られないところに難しさがあります。
判断に迷われることが多いのかもしれませんね。そういうときは専門家を頼るのも一手なのでしょう。

ではまた。

NPO法人の支援も行っております

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