開業費|事業を始めたばかりの方は忘れずにチェックしたい

開業費とは何か?

こんにちは。東京都日野市の女性税理士 坂 有希子です。

去年、個人事業主として事業を開始して、今回が初めての確定申告という方も多いと思います。
事業を始めたばかりだと、なかなか黒字にはなりませんよね。しばらくは赤字でも、徐々に黒字に転換できるように頑張っていきましょう。

今日は「開業費」についてお話させていただきます。

開業費って何かわかりますか?

税務署に開業の届を出していらっしゃると思いますが、そこに記載されている開業日を境に、支出したお金は経費となります。
開業日より前に支出した金額(開業のための準備費用)はどうなるか?
これが開業費となり、税金の世界では、とりあえず資産ということになります(繰延資産)。

去年の8月1日が開業日だったとします。
去年の7月31日までに経費として支出した金額は、開業費(資産)。
8月1日以降に経費として支出した金額は費用となります。
そして、8月1日以降の経費は、今回の確定申告書には経費として損益計算書に記載しなければなりません。

一方で、開業費は、あとで詳しく述べますが、まずは今回の確定申告書では資産として計上すると理解しておいてください。

開業費についてもうちょっと説明します(資産の購入)

開業の準備のために、開業日前に資産を購入したとします。
たとえば、35万円のプリンターと8万円のパソコンを購入したとしましょう。

この場合には、開業費としては計上できません。
開業費として計上できるのは、「経費」であって、「資産の購入」は別の考え方をします。
(経費とは、例えば家賃、水道光熱費、消耗品などのことです。パソコンが10万円未満であれば、消耗品なのでは?と思う方もいらっしゃると思いますが、本来、パソコンは備品(資産)であって、金額が僅少であるが故に経費として処理すること許容されているに過ぎないのです)。

ではどうなるか?

まずは35万円のプリンターですが、開業日が属する期から減価償却をすることになります。プリンタは5年で償却するのが通常ですので、開業日に35万円の備品(資産)を計上し、開業の日から5年で減価償却(費用計上)をします(減価償却の詳細については、別途解説予定です)。

そして、8万円のパソコンですが、これは10万円未満の少額資産であるので、開業日の属する期に消耗品として一括して費用計上することになります。

開業費(資産)はいつ費用化するか

開業費は任意償却が認められています。
任意償却って聞きなれない言葉ですが、ぶっちゃけていうと、いつ費用化してもいいってことです。
つまり、赤字の時に無理に費用にしなくていいよ。黒字になったら費用化してねってことです。

さきほど資産の購入(10万円未満のパソコン)について書きましたが、こちらは開業日の属する期に有無を言わさず費用計上しなければならないのにたいし、開業前の経費については、いつでも好きなときに費用化できるという違いがあるんですね。

ただし、そのためには確定申告書の青色申告決算書の3ページ目にある減価償却資産の一覧表に、開業費の総額を記載しておく必要があります(もちろん貸借対照表にも「開業費」という科目で計上しておく必要がありますよ)。

そして、赤字の間は資産のままにしておいて、数年後に黒字になったときにすかさず費用計上しましょう。

これによって、やっと黒字化できたときの節税ができることになりますよ。

ではまた。

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