青色申告の特典|個人事業主にはぜひ青色申告をすすめたい

青色申告制度の利用をしましょう

こんにちは。東京都日野市の女性税理士 坂 有希子です。

先日、「確定申告の準備をしておきましょう」という記事を書きました。

その中で、白色申告の方は、ぜひ青色申告をしたほうがいいとおススメしています。

今日は、少し青色申告の特典について書いてみたいと思います。

青色申告の特典

青色申告には本当にたくさんの特典があります。
ただ、一般の方には必要のないような特典もいっぱいありますので、まずは大まかにどういった特典があるか。

青色申告の特典を大きく分類すると、

  • 棚卸資産の評価関係
  • 償却費関係
  • 引当金・準備金関係
  • 所得の特別控除関係
  • その他の所得計算の特例関係
  • 税額控除関係
  • 純損失関係
  • 更正等の手続き関係

というふうに分けられます。この中で、一般の事業者に関係のある主だったものは、以下のようになります。

中小企業者の少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入(引当金・準備金関係)

青色申告書を提出する個人が、平成18年4月1日から平成28年3月31日までの間に取得した30万円未満の少額減価償却資産(減価償却資産とは減価償却の対象となる資産のことです)を取得した場合には、その取得原価に相当する金額全部を、購入した年の必要経費に算入することができます(ただし、1年間に購入した金額の合計が300万までとなります)。

白色申告の場合には、通常、10万円未満の資産を購入した場合には、それを全額必要経費とすることができますが、10万円以上だと、減価償却を行う必要があります(減価償却というのは、資産の取得原価を数年に渡って経費にしていく手続きのことです)。しかし、青色申告を行えば、10万円以上30万円未満の資産であっても、購入の年に一括して経費にすることができるので、節税効果があるのです。

この制度を適用する場合には、確定申告の際に「少額減価償却資産の取得原価に関する明細書」を添付うする必要がありますが、それほど難しい書類ではありません。

青色申告特別控除(所得の特別控除関係)

青色申告者(不動産所得、事業所得)が複式簿記で帳簿を作成している場合には、所得の金額から65万円の「青色申告特別控除」というものを受けることができます。

例えば、

売上 1,000万円
経費  500万円
所得  500万円

という事業があったとして、白色申告でしたら500万円に対して税金がかかることになります(例を単純化しているので、社会保険料などの控除についてはここでは考えないことにします)。
しかし、複式簿記できちんと帳簿をつけている場合だと、所得の500万円から65万円(青色申告特別控除)を差し引くことができるので、435万円に対して税金がかかることになります。つまり、「65万円×税率」分だけ節税になります(この場合だと税率が20%なので、13万円の節税)。

もし複式簿記で帳簿をつけるのが難しければ、簡易的な帳簿をつけることも許容されています。その場合には、青色申告特別控除は10万円になります。それでも白色申告よりは節税になりますね。

私は今年複式簿記の講座の講師をやりました。複式簿記で帳簿をつけたいという個人事業主の方に指導させていただきましたが、みなさん本当に熱心でしたね。まったく複式簿記がわからない方でも少し勉強すれば、あっという間に理解できます。一度わかってしまえば、複式簿記は難しくないんです。ぜひお試しあれ。

青色事業専従者給与の必要経費算入(その他の所得計算の特例関係)

青色申告をする個人事業主(不動産所得、事業所得、山林所得)が「青色専従者給与に関する届出書」を税務署に提出し、その届出書に記載した方法、範囲にしたがって青色専従者に給与の支払をした場合には、その給与分を損金経理することができます。

ここで、青色専従者とは青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族のことをいいます(15歳以上)。

白色申告でも事業専従者というのが認められていて、給与を損金経理することはできますが、配偶者で年860,000円、配偶者以外だと500,000円と決められてしまっています(実際に給与を支払った額には関係なく、これらの金額だけしか経費になりません)。
その点、青色専従者の場合には、事業の規模や内容に沿っていることが前提ですが、実際に配偶者等に支払った給与を損金経理することができ、節税になります。

純損失の繰越控除(純損失関係)

ある年に売上よりも経費がかかってしまい、損失がでてしまうようなことがあります。その損失を以後の3年間繰り越すことができ、3年間の所得より差し引くことができる制度があります。これも青色申告者の特典です。

文章の説明だとピンとこないかもしれません。

1年目 ▲100万円(損失)
2年目   50万円(利益)
3年目   30万円(利益)
4年目   20万円(利益)

こういう状況があったします。この1年目の損失を2年目から4年目まで繰り越すことができます。
すると、

2年目 50万円-50万円(1年目の損失から50万円もってくる)=0円
3年目 30万円-30万円(1年目の損失から30万円もってくる)=0円
4年目 20万円-20万円(1年目の損失から20万円もってくる)=0円

となり、結局2年目から4年目まで税金を払う必要がなくなります。

この制度が白色申告だとないんです。これを活用しない手はないですね。

青色申告の手続きは難しくない

ここで説明し足りないほどある青色申告の特典。
青色申告の届出を税務署に提出して、あとは帳簿をきちんと作成する。
帳簿付けは決して難しくないんです。今はいいソフトもいっぱいあります。

帳簿付けが難しいと感じる方は、帳簿付けの指導も行っています。
会計処理を税理士に頼まなくても自分で必ずできるようになります。

ではまた。

坂有希子会計事務所 業務内容はこちらから

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント