顧問契約にも良さがある

顧問契約は時代遅れだと思っていた

世の中の大体の税理士事務所は、税務顧問という形でお客さんと繋がります。
税務顧問は、月額いくらという形でお客様と契約をし(決算料を取る場合もある)、お客さんの相談に乗りながら、記帳業務をしたり、税務申告書を作成したりします。

昔、まだ私が資格を取るよりも前の時代は、この税務顧問契約のおかげで税理士事務所は大きな利益を出せていたと思われます。今のように情報化社会ではなかったですし、お客さんは会計の素人ですから、月額報酬を高めに設定しても、お客さんは文句をいいません。そして、税理士事務所といえば、税務顧問契約以外はありませんでした(法人の場合)。

現在はネットの普及によって、税務顧問の月額報酬の相場を知ることができます(価格表が載っていない事務所も多いです)。それによって価格競争が起こり、税務顧問の報酬額も低いレベルで横並びすることになってしまいました。

特に若手の税理士などは、顧客獲得のためにどんどん安くします。

こういう時代、税務顧問という関わり方が正しいかどうか、疑問に思ってきました。安くしたら安いなりのサービスにしか成り得ません。もちろん、年間を通じて一貫して必要なサービスを提供できますし、そのほうが安心だという方もいらっしゃいます。ですから、税務顧問契約を完全否定するわけではありません。ただ、税務顧問という契約形態だけを自分の事務所のサービスメニューすることに抵抗があるのです。

だからこそ、単発のコンサルティングのサービスも用意し、できるだけライトに関わりたい、聞きたいことだけ聞ければいい、というお客様のニーズにも応えようと思ってきました(実際にお問い合わせいただきます)。

信頼関係の構築には時間がかかる

人間関係というのは、当り前なのかもしれませんが、信頼関係を作るのに時間がかかります。会った回数、話したり共有した時間に比例して信頼というのは築かれます(もちろんお互いに誠実な場合に限りますが)。

初めて顔を合わす人だと、どうしても踏み込んだ話はできません。

最近、税務顧問という形で関わらせていただいているお客様(複数)について感じるのが、この信頼関係です。

私が関わらせていただいてから、数年が経過しました。ここに来て、やっと信頼関係ができてきたな~と感じることが多くなりました。プライベートな悩みなども踏み込んでお聞きすることができるようになったと感じます。また、こちらがわざわざ聞かなくても悩みや感じていることをお話しいただけます。
プライベートなど聞いても仕方ないだろうと思われる人もいるかと思いますが、これが案外大事です。私のような事務所の場合、一人社長とお付き合いする機会が多いのですが、結局のところ、こういう一人社長の場合にはプライベートと法人(事業)は表裏一体だからです。

そういう意味で、税務顧問の良さを改めて感じています。

税理士業務のおもしろいところは、お客様と深く関われるところです。税理士はお客様の味方としての存在だからです。そうはいっても、人と人の距離感というのは一筋縄ではいきません。だからこそ時間をかけて少しずつ相手と関わっていく税務顧問契約も捨てたものではないと思うのです。

色んな人がいる

世の中、ドライな関係を望む人もいます。私ももしかするとこういうタイプかもしれません。税理士とべったりした関係なんて必要ない、でも聞きたいことはある。そういう人は単発のコンサルティングがいいでしょう。

悩みを相談しながら一緒に進みたい。そんな人には、税務顧問契約はいいですね。事務所によって報酬はまちまちですが、安すぎるところは注意したほうがいいかもしれません。安ければ多くの契約を取ろうとするので、一人のお客様との関係は薄くなるはずです。
私自身のことを考えてみると、やはり一人で関われるお客様の数は限られています(せいぜい10件くらいだと思っています)。そうすると、自分が税理士でいる間に関われるお客様は意外に少なくなってしまいますが、それでも信頼し合いながら仕事ができるということは幸せなことですね。

ではまた。

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